ChatGPT-4 にはプラグインによる機能追加ができます。今回はWebPilotというWebアクセス機能を使った例を紹介したいと思います。
なお、ChatGPT plus(有料契約)でないとこの機能は使えません。
はじめに
私、英語コーチMaxのYouTubeビデオ「ChatGPTで英文ニュース要約【ChatGPT活用】」を参考に、ChatGPTを使った英文ニュースのリライト、要約方法についてご紹介します。
レベル別英文ニュースの意義
英語学習において、実際の英語ニュース記事を使って学習に使う方法があります。その手助けとして通常のニュースをレベル別にリライトして供給しているニュースサイトがあります。以下はいくつかあるうちの例です。
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- News in Levels World News for Students of English
- Breaking News English
これらのニュースサイトでは、ニュース記事をピックアップしリライトされています。しかしながら自分の関心のある記事が必ずしもそのリストに有るかはわかりません。そういったときに自分のレベルに合ったリライトが有ると興味湧きませんか。
そして世界の最新ニュースを直接即座に読めたら面白いとは思いませんか。
ChatGPTのリライト機能を使えばあなたのお好みの記事のリライトが実現できます。
プラグイン
ChatGPT-4 にはpluginによる機能拡張があります。
ChatGPTプラグインとは、ChatGPTに追加機能を提供するツールのことを指します。プラグインを用いることで、従来ChatGPT単体ではできなかった処理が可能になります。
数多くのプラグインが公開されており種々の機能が付加できるようになっています。
例えば、PDFを要約する、YouTube動画を要約してくれる、文章の内容を図解化してくれる、などなど。
今回はChatGPTでインターネットの情報を取得できるWebPilotプラグインについてご紹介するとともに英語教材としての応用例を紹介します。
WebPilotでインターネットの情報を取得
GPT-4ではBingに直接アクセスする機能もあるのですが、URLを直接アクセスしようとすると失敗するケースが多いです。そこで直接アクセスできるWebPilotプラグインを用います。
やること
英文ニュース要約してリライト
英語教材として、英文の生のニュースあるいインターネット上の記事を英語の習熟度別にリライトさせます。
plugin の使用
2つの方法があります。
plugin store
ChatGPT からPlugin storeに飛んでWebPilotを追加します。使用時に選択します。後ほど詳細説明します。
GPT Store
2024年1月11日以後GPT StoreにWebPilotの組み込まれたGPTsがあります。これを選んで実行させればWebPilotの機能が使えます。開発元のWebPilot.aiがオフィシャルのGPTsを出しているのでそれを使うのもよろしいと思います。
GPTsとは、ChatGPTをカスタマイズできる機能で、OpenAI公式や、plugin供給元がGPT Sotreに公開したりしています。また個人でもオリジナルのチャットボットを作り公開ができます。もちろん自分のみ使える状態(非公開)での使用も可能です。
プロンプト
上記のうちのどちらかの方法でWebPilotを使えるようにします。その後、以下のプロンプト(サンプル)を入力してみましょう。
You are a professional English teacher in the US.
#URL
ソース
#CEFR
B1
#Steps
Please summarize the content of the {URL} article for {CEFR} level English learners in 200 words. Then, please make it in Japanese.
あなたはアメリカでのプロの英語教師です。
#URL
ソース
#CEFR
B1
#ステップ
{CEFR}レベルの英語学習者のために、{URL}の記事の内容を200語で要約してください。
その後、日本語で作成してください。
実行例
英文ニュースの選定: まず、要約したい英文ニュースを選びます。今回は日本の月探査機の話題にしてみました。
URL: https://www.npr.org/2024/01/18/1225328376/japan-moon-landing-robot-transformers-jaxa
CEFR: B1としましょう(英検2級〜準1級)
ChatGPTによる要約: ChatGPTにニュース記事のURLを入力し、要約を依頼します。
実際の画面
プロンプト
plugins で WebPilot を使用した例です。
Pluginsを選択します。
WebPilotを選択します。リストにない場合は更にプルダウンして”Plugin Store”からインストールください。
プロンプトを入力し実行させます。
回答
なかなか良い回答がやってきました。レベルをA1やA2にするともっとシンプルな要約ができます。
展開アイデア
この要約記事に続けて、内容確認の4択問題を作ってもらうとか、自由記述の問題を作ってもらって、回答を入力して、正誤判定するというのも可能でしょう。
更に深めるために、このあとこの内容について質問を投げて会話を続けることも可能です。英語で回答すれば、英語で返答がやってきます。
面白い使い方ができるんじゃないでしょうか。
まとめ
ChatGPTによる英語学習支援の例として、ニュース記事のリライトを取り上げました。
言語学習やニュースの理解におけるAIの有用性を示す素晴らしい例です。英語学習者や情報処理に関心のある方々にとって、ChatGPTは強力なサポートツールになること間違いなしです。
なお繰り返しになりますが、ChatGPTの出力には誤りが含まれている可能性があります。その内容をきちんと確認し、必要な修正や検証を行うことが不可欠です。この点を十分に留意し、新しい技術を有効に活用していきましょう。
参照動画
プロンプトが少々異なりますが、同じ内容のデモをYouTubeに上げてあります。ご参照いただければ幸いです。
参考図書
AI英語革命 -ChatGPTで英語学習を10倍効率化 谷口 恵子 (著)