野球シーズンはもうそこまで来ています。WBC2023ももうすぐ始まります。野球発祥の地米国では野球に関するイディオムがあるので紹介します。
はじめに
このフレーズ”A ballpark figure”を聞いたのは、仕事でプラン検討中、完成時期に関する話題のときでした。
なんとなくその時は流しましたが、何のことか不思議に思いました。その後、調べてみてすぐに納得しました。
A ballpark figureの意味
「a ballpark figure」という表現は、大まかな推定や予測を表現するためのイディオムです。
このイディオムは、米国で人気のスポーツである野球に由来しています。直訳すると「野球場の数字」となります。
日本では、野球場を「スタジアム」と呼ぶことが多いのですが米国では「ボールパーク ballpark」と呼びます。
野球の試合で、選手やコーチが打球の飛距離や球速、観客の数などを推定したり、推測したりすることからと言われています。
「a ballpark figure」は、1960年代から使われるようになり、実況中継のコメンテータ大まかに見積もった造語だと考えられています。その後、「a ballpark figure」という言葉は、より広い意味で使われるようになり、詳細な情報や計算を伴わない大まかな見積もりのことを指すようになったものと考えられます。
例えば、ある商品の価格やプロジェクトの予算について、正確な数字を知らない場合でも、その数字の大まかな範囲を推測することができます。「a ballpark figure」は、このような場合に使用されます。例えば、「あなたがそのプロジェクトに必要な予算はどのくらいですか?」と聞かれた場合、正確な数字を知らなくても、「およそ10万ドル程度」と答えることができます。
例文
ビジネス、金融から日常会話まで、さまざまな文脈でよく使われる慣用句となっています。
Do you have a ballpark figure for how long it takes to walk to the train station?
(駅まで歩くのにだいたいどのくらいかかるかわかりますか?)
The estimate for the cost of the renovation project is still in the works, but we have a ballpark figure of around $150,000.
(改修プロジェクトの費用の見積もりはまだ進んでいませんが、だいたい15万ドル程度だと思われます。)
We don’t have an exact attendance number for the game, but a ballpark figure is around 40,000 fans in the stadium.
(その試合の正確な観客数はわかりませんが、だいたい4万人くらいがスタジアムに来ていると思われます。)
終わりに
野球場の観客、群衆のイメージが思い浮かべばすぐに分かりますね。
おまけ
冒頭の写真は Baltimore Orioles の本拠地 Camden Yards です。
ここは、1989年、街を活性化させるため、郊外にあった野球場を街の中心に移すことが計画されたとき、球場建設予定地の近くにあるレトロな鉄道倉庫に目をつけ、それを取り壊さずに残して野球場の一部にすることを考えたそうです。
鉄道倉庫の中は、レストランやスポーツバー、ギフトショップにリノベーションされ、鉄道倉庫と野球場の間の通りを試合がない日も開放し、観光スポットとなっているそうです。
Oriole Park at Camden Yards: Image by Randolph Rice from Pixabay
参考記事
グロバログ ~英語ミーティングに対応できる~ のサイトに詳細記事有りましたのでご紹介します。
ballpark figureの意味・例文・使い方【ビジネスMTG英語】見積業務に頻出