記事一覧

ChatGPTで音声英会話

はじめに

いくつか前の回は「ChatGPTで英会話チャットをしよう」という記事を書きました。今回は、音声入力・出力の機能拡張を加えて、「ChatGPTで音声英語チャットをしよう」というテーマを準備しました。

ChatGPTで英会話チャット(キーボードチャット)ができるのはわかりましたが、ここでは機能拡張で音声対話できるように説明します。

ChatGPTを使った音声英会話

ChatGPTを使った英会話練習の方法はすでに以下で説明したとおりです。今回はそれに加えてChrome拡張機能を付加します。
今回使用したのはVoice Control for ChatGPT、他にもOndoku3-ChatGPT等も使えます。

Chrome拡張機能: Voice Control for ChatGPT
Voice Control for ChatGPT

参考動画:https://youtu.be/20WQwMO1iIQ

Google Chromeに拡張機能をインストールします。
インストールしたあとChatGPTを立ち上げるとこのような画面になります。インプットボックスの下にコントロールが付加されます(図の赤枠部)。

マイクアイコンのある部分をクリックすると赤い表示となり音声入力できます。再度クリックするとインプットボックスに入力されて行きます。
またはテキストボックスの外にカーソルを置いてキーボードのスペースキーを押すと同じくコントロールできます。
エスケープで入力キャンセル。”E”でインプットボックスに入力して編集可能となります。
言語を日本語に設定すれば日本語での対話となります。

プロンプト

ChatGPTに与えるプロンプトを、以前使ったものに音声認識を加味して作ってみました。

プロンプトの原型は以下を参照ください。
参考:コピペでOK!ChatGPT×英語学習に使える「深津式汎用プロンプト」まとめ

プロンプト例:今回は英語で記述してみました

#Instructions :
You are an American professional English teacher.
Please chat with me under the following constraints.

#Constraints:
Please tell me your name. Male name is fine.(無指定でもいいでしょう)
Please proceed in a friendly atmosphere.(無指定でもいいでしょう)
Start a conversation about travel.(トピックはあなたが決めてください。でもいいでしょう)
If I make a mistake in English during our conversation, please continue the conversation by pointing out the mistake and suggesting a better way to say it for English CEFR B2 level learner.(必要に応じ学習レベルを設定する)
To keep the conversation going, try not to make too long a sentence.
Please ignore case-sensitive.
Please ignore commas, semicolons, and periods as spoken words.
To keep the conversation going, try not to make too long a sentence.
When I say “終了”, please indicate in English all the points and suggestions for improvement in this conversation.
Please provide detailed bullet points of corrections in this chat.

これを入力してチャットを始めると、ChatGPTは名前を名乗り、挨拶から始まります。

会話例

以下は会話の例です。Youtubeにアップしました。デモ部分へのリンクから始まります。

今回の指摘は、文章としてはもう少し改善してというものが多かったですね。実のところ苦労したところは、音声入力に手こずってデモ中の”Squid Ink Pasta”は何度も繰り返したです。動画内の私の音声がぎこちないのはそのせい(と思いたい)。

会話の流れを認識してテキスト化できるならスムーズに会話が成り立つでしょうけど、この点は開発が進んでいるでしょうから将来どんな形で出てくるか楽しみです。

まとめ

ChatGPTを使った音声英会話できるようにしてみました。

  1. AIによる英会話チャットに音声入出力機能拡張を追加してみた。
    以前にも書いたように、ChatGPTは、英語のネイティブスピーカーによる会話を模倣することができます。今回は音声読み上げのプラグインを使用し発音を確認することができました。また音声入力プラグインにより直接の会話ができました。
  2. ChatGPTは聞き取った音声(誤りであっても)を類推して会話を進めることができる。
    あくまでもテキスト化された後なのですが、トンチンカンな単語が混ざっていても会話を進めることができます。
    また、類推力が高いので、今回は都度修正を示すようにプロンプトを作ったので、単語も表現もベターなものを提示してくれます。
  3. 音声認識/出力部分は現時点OS依存なので、これがOpenAIのものだったらもっと良くなるに違いない。
    会話の流れを認識してテキスト化できるなら単語の誤認識も減らせるでしょう。

おわりに

ChatGPTを使った英会話練習で今回は音声による対話を試してみました。
思いつくまま発話してもそれなりに会話できるので楽しめます。都度修正もあるので勉強になります。
会話の記録を見返して自分専用表現フレーズ集としてまとめておくのもいいですね。そしてChatGPTで壁打ちトレーニングするのにも使えます。
音声の誤認識は仕方ありません。精進します。

なお、冒頭のアイキャッチ画像はDALL-Eで作成したものです。